2019年9月 小豆島町馬木 正金醤油の諸味蔵。
小豆島町馬木のあたりには何軒かの醤油屋さんがあり、独特の町並みを形成している。
馬木地区に何軒かある醤油屋さんのうちの一軒、正金醤油が友人の知り合いだというので、見学させていただいた。
正金醤油の諸味蔵は1880年の建築で、国の登録文化財に指定されている。
正金醤油の創業は1920年だが、この諸味蔵はそれ以前に金両醤油の創業蔵として建てられた。
内部も見学させていただいた。
木製の樽で竹の箍でとめてある。蔵と同年代のものだそうだ。
上に上がって、醸造中のもろみを見せてもらった。樽までは他所で見せてもらったことがあるが、上に上がって中身を見るのは初体験だった。
樽の上に板を渡し、樽の周りを歩いて作業できるようにしてある。万が一落ちてしまったらえらいことになる。
醸造中の蔵に入って酵母に影響を与えないのか心配したが、ご主人が言うには地区に何軒も醤油屋があって、もともと地区中に酵母がいっぱい飛んでいるので、関係ないのだそうだ。
蔵の見学後にはご主人（藤井さん）のお宅でお茶をごちそうになった。その住宅も国の登録文化財に指定されていた。実際に使われている登録文化財の住宅に個人的に上げていただくのも初めてのことで感動した。
玄関を入ったところは土間だった。私の生家もそうだったが、昔の家はたいていが入口から裏口まで土間が続いていた。
上品な欄間。
裏庭に面した奥座敷の硝子障子の意匠も趣がある。
創業者の藤井松吉氏の写真が飾られていた。
2019年9月 香川県小豆島町馬木（合併前の地名は内海町苗羽）